#4 淪落

 

お久しぶりになりました。

ブログを開設し、そして放置し、3年以上が経ちました。

3年近く、何をしていたかを考えてみましたが、転職を繰り返し、オタク活動に励んでいましたが、そのアイドルも2020年3月末を以て解散。コロナの情勢もあり今は無職のアラサーとなってしまいました。

そんな自粛生活の今、あの方のことを思い出します。

 

2017年の5月1日。

私はあの方に出会いました。

 

特殊な出会い方でした。その方は、初対面の私を占ってくれました。家族のこと、仕事のこと、結婚のタイミング、そして#2のアイドルの推しとの相性なんかを占ってもらったんです。笑

珍しく、一目惚れではありませんでした。ただ、他の男性より少しは心を開いていたのかもしれません。その時に口頭でメールアドレスを教えてもらいました。私は伝えていません。

このご時世で、LINEではなくメールアドレス…。そのメールアドレスに私から連絡したのは2018年の2月です。それまで何をしていたのかというと…

 

オタクに励んでおりました。

 

その方とは5月以降もあの方のタイミングで1~2か月ごとに会い、お話をして、いました。連絡を取らなくても会いに来てくれて、会いに行けたんです。そんな特殊な関係でした。勘の良い方はここまでで私たちの当初の関係が分かったかと思います。ですが、ここでは敢えて言及せずお話を進めさせてください。

 

#1にもあるとおり、私はその方に特殊な理由で必要とされており、私もその方をある意味必要としておりました。好きというほどではありませんでしたが、心地よかったのです。

 

2018年2月に私から連絡をしたのは、私たちを挟む"あるもの"がなくなってしまったからでした。口頭で一度教えてもらっただけのメールアドレスを打ち、送信したときは久しぶりに緊張しました。誤送信していないか。当時はコンプライアンス部門でお仕事をしていましたので、メール誤送信はご法度だったのです。。

 

2018年3月に私達は初めて会いました。

その時に気づいたのは、私はこの目の前の人のことを何も知らなかったということです。名前も、年齢も、婚姻の有無も。

好きな食べ物、学生の時の話や、映画の話はあれほどたくさんしていたのに、基本的な情報が全くない状態で仲良くなってしまっていました。

 

食事をしながら、仕事のこと、私の父親のこと、好きな男性のタイプの話をしている際に私が「そう言えば、ご結婚はされているのですか?」と聞いたら、一呼吸置き「しています。」と言いました。

正直、この応答も記憶が曖昧で、その時食べていたステーキの味は思い出せません。肉を噛んでいると思ったのに気付いたら自分の舌や頬を噛んでいました。

 

彼はその時あまり強くないワインを飲んでおり、食事の後は六本木駅で解散しましたが、私は酔いを醒ますために乃木坂駅まで歩きながら、もう会うことはないだろうなと思っていました。その後まっすぐ帰るのは気が引け、友達とスピリタスを飲んで大騒ぎするくらいはへこんでいませんでした。

ですが、彼からの連絡はその後もありました。私は、結婚しているなら会えない、不倫にはリスクがある。そのリスクを負ってまで会いたくない、と伝えると、彼からはこんな言葉が返ってきました。

 

「一緒に居たら絶対に楽しませる自信があるし、幸せに出来る。「〜と思う」ではなくて絶対的な確信を持って言える。何があっても途中で捨てたりなんかしないし、最後まで優しくします。」